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日本最大の中華街で『進化する食べ歩きグルメ』

肉まん片手に食べ歩く観光客で賑わう、横浜中華街。年間約2千万人が訪れるこの街にも、コロナ収束の兆しと共に、活気が戻ってきました。店頭の大きなセイロで蒸しあげられるホカホカの肉まんは、定番の光景です。横浜中華街に行ったことのある方なら、誰もが一度は、肉まんを食べ歩いたことがあるはず。近年はSNS映えを狙った食べ歩きグルメも様変わりしているようです。その定番はもちろん熱々の肉まん、また焼き小籠包といった名物飲茶(点心)ですが、高級食材や中華街らしさを残したオリジナルフードを手軽に食べられるようになったと聞いて、ミツケルニッポン編集部は、4月中旬のまだ肌寒い週末に、横浜中華街を訪れました。

その日は雨模様にも関わらず外国人観光客や日本人観光客で溢れていて、コロナ前の活気そのもの。この街独特の混沌とした人ごみをかき分け訪れたのは、今回ご紹介する3店です。


横浜中華街、東の入り口「朝暘門(ちょうようもん)」

2023年春にリニューアルオープン、中華点心をパンで味わう

 

みなとみらい線の終点「元町・中華街駅」を降りたら5分ほど、東の「朝暘門(ちょうようもん)」をくぐり、メイン通りをすぐ右に入っていくと、巨大なうさぎと「ちょっと待ってぇー」と、大きな文字で描かれた看板が目に飛び込んできます。ここは、202338()にリニューアルオープンしたベーカリー。「ちょっと待ってぇー」は店名だそうですが、そう呼びかけられたら思わず足を止めてしまうほどのインパクトがあります。

高級食パン専門店としてコロナ禍の2022年にオープンしたらしいのですが、中華街に訪れる人の多くが食べ歩きを目当てにされるということで、この春、総菜パンや菓子パンなどの小物パンを取り揃えて、観光客をメインターゲットにリニューアルしたといいます。中でも注目したいのが、中華料理の定番点心と掛け合わせたパン。それは、「ごま団子風塩パン」(250)。人気の塩パンに、自家製ごまあんと求肥を巻き込んで焼き上げているそうです。パンと求肥を合わせたというのは面白い発想ですが、食感は果たして合うのだろうか?と素朴な疑問が湧くのですが、まずは一口。溶けだしたバターで底がさっくりとしていて、中はバターのジューシーさと求肥でもっちりとしています。さらに、ごまあんの甘みとパンの塩気がちょうどいいバランスで病みつきになりそうなあまじょっぱさ。ごま団子より大きいから物足りなさもなく、満足いくサイズで食べ歩きもしやすい。このほどよさがたまらない商品でした。

その他、牛肉と野菜の旨味とスパイスのコクが楽しめるカレーに福神漬けが入った「ビーフカレぇーパン」(380)やカレーの中にたっぷりチーズが入ったチーズ好きにはたまらない「チーズカレぇーパン」(440)など他にも食べ歩きできそうな小物パンやお土産にぴったりの食パンもありました。中華街でパンの食べ歩きが定番になる日も近そうです。

店舗情報
店舗名*ちょっと待ってぇー中華街店
住所*
横浜市中区山下町151-1
TEL*
045-306-9680
営業時間*
11:00~18:00
定休日*
月曜日(祝日は営業)
※営業時間は異なる場合はございます。店舗へお問い合わせください。
URL*
https://www.chotto-chotto.com/

「ちょっと待ってぇー」のパン(手前/ごま団子風塩パン・右/ビーフカレぇーパン)

 

テイクアウトで高級食材の中華料理がより手軽に

 

中華の高級料理の代表格、それは“北京ダック”。家族や仲間と複数人で食べる大皿もので、大食いならともかく一人では注文しずらい料理ですが、あの黄金色に焼けた皮を一人でまるごと一尾食べられたら幸せだろうな、と妄想してしまうものです。そんな北京ダックを食べ歩きできると聞いて訪れたのは、中国料理世界大会チャンピオンの料理を味わえる人気店「王朝」。ここの北京ダックは看板メニューで、自慢の本場の味を楽しむことが出来ます。店頭ですぐ目に入るのがこんがりと艶々に焼かれ、吊るされた北京ダック。見ているだけで食欲が掻き立てられていきます。テイクアウト専用レジに進むと、ふわっと中から香ばしい香りが漂ってきました。早く食べたい気持ちを抑えて、「北京ダック1巻」(390円)を注文。ガラス越しに見える厨房で、手慣れたスタッフが手際よく巻いていき、あっという間に提供されました。北京ダックは、一般的にはキュウリとネギが入っていることが多いのですが、王朝の北京ダックは、レタスや玉ねぎなどが巻かれており、一味違う食感や味を楽しむことが出来ます。皮だけでなくお肉もしっかりついているので食べ応えも充分。甘めのタレがさらに美味しさを引き立ててくれました。

北京ダックのテイクアウトは、中華街でも増えてきていて各店それぞれ味わいには特徴もあるようなので、散策ついでに、はしごでいただくのもいいですね。小銭で北京ダックが味わえるなんて、食べ歩きグルメの新時代です。

店舗情報
店舗名*王朝
住所*
横浜市中区山下町78-6
TEL*
0120-290-892
営業時間*
11:00~20:00
定休日*
月曜日
※営業時間は異なる場合はございます。店舗へお問い合わせください。
URL*
http://<div>


「王朝」の北京ダック巻き

 

1つで4度美味しい、欲張りな中華点心

 

中華街最大の商業施設「横浜大世界」の入り口に位置する屋台があります。目の前を通ると、食欲をそそられる点心の香りが漂い、つい足を止めてしまいました。そこは、国産原料を主とし、手作り感にこだわったオリジナル中華点心が並ぶ「富貴包子楼 横浜中華街大世界店」。そして、ここの名物「欲張り串」(550円)は、「パオ餃子」「黒豚焼売」「肉にらまんじゅう」「小豚まん」の4種類の点心が1本に串に1つずる刺さっているインパクト絶大の商品でした。
注文すると、湯気があがる蒸し器から熱々の点心を店員さんが目の前で串に刺して提供してくれます。その場ですぐ食べる場合は、ポン酢をかけてくれるサービスも。どれも中身がぎっしりで、本格的な味わい。特に「肉にらまんじゅう」はニラの香りは引き立っていて、癖になるおいしさでした。
他にも、焼売や中華まん、餃子なども店頭で常に蒸されているので、アツアツのテイクアウトが楽しめます。お持ち帰り点心もあるので、ゆっくり自宅で本場の味を味わうのもいいですね。屋台のすぐ近くにはベンチもあるので、座って落ち着いて食べたい人にはおすすめです。
店舗情報
店舗名*富貴包子楼 横浜中華街大世界店
住所*横浜市中区山下町97 横浜大世界店
TEL*045-663-2913
営業時間*9:30~21:30(日~木)/9:30~22:00(金・土・祝前日)
※営業時間は異なる場合はございます。店舗へお問い合わせください。
URL*https://www.daska.jp/buy/266

「富貴包子楼横浜中華街大世界店」欲張り串

中華街の賑わいは、食べ歩きで支えられているといってもいいほど、様々な種類のテイクアウトグルメがありました。特にこの街は、新旧グルメの共存を楽しめるスポットでもあり、いつ訪れても新しいメニューに出会えそう。編集部がまだ知らない隠れメニューもたくさんあるはずです。1日ではとても巡ることができない奥深い街に、またすぐ訪れたくなりました。

編集部では新しい情報をいつでもお待ちしています。