2023年3月上旬、都内にある福岡県アンテナレストランで【新しい「ふくおかあそび」発見@麹町なだ万 福岡別邸】と題したイベントが開催されました。
メディアやインフルエンサー、旅行会社等を対象とした、福岡県の新しい観光コンテンツを紹介するというこのイベントに参加したミツケルニッポンは、県の熱い想いを受け止めたのと同時に、福岡県のイメージが大きく変わりそうな、とても興味深い時間でした。
福岡県産の旬の食材を使った料理が振る舞われました
新しい「ふくおかあそび」がスタート
6つの観光エリアにわけるメリットは?
福岡のイメージといえば、辛子明太子、博多ラーメンといったグルメ県という印象が真っ先にくるのは関東出身の筆者だけではないはずです。特に行きたい出張先ランキング上位に入るであろう博多は、中洲界隈の繁華街で大いに夜を満喫できるでしょうし、明るくて社交的な人柄の地元の方たちとの触れ合いも楽しみのひとつです。では、プライベートな旅先としてのイメージはどうでしょうか? 今回、旅をする、という視点で福岡を俯瞰してみたら、従来のイメージを覆すほどの新たな魅力が浮かび上がってきました。
福岡県が提案する、新しい「ふくおかあそび」の特徴は、県を6つの観光エリアに分け、旅の目的にマッチするようにテーマを掲げてアピールしているところです。 例えば、歴史・文化に触れる旅、自然を満喫するアクティブな旅など、魅力的な観光資源をテーマでつなぎ、「食べる」「遊ぶ」「泊まる」を一体的に楽しめるようにしているのです。
6 つのエリアは、
・ものづくりと修験の文化が息づくまち「日田彦山線 BRT ひこぼしライン沿線エリア」
・イカのまち「筑前玄海エリア」
・クラフトのまち「八女・筑後・広川エリア」
・ヘルス&ビューティのまち「久留米・うきは・朝倉エリア」
・神楽の里“鬼すごい京築”「京築エリア」
・エネルギーの源があるまち「飯塚・嘉麻・桂川エリア」
もはや、福岡県の行くべき観光地が、博多、大宰府、糸島だけではないのだ、ということもはっきりしてきます。いざ旅に出よう、とプランを立てる人にとって非常に分かりやすいなテーマとなっているうえ、ターゲットが明確になっているところもいいですし、スポットごとに紹介されるよりも計画しやすいはずです。旅の計画を綿密に立てずとも、掲げられたテーマに身を任せ、気ままに過ごすこともできそうです。また、ズボラな筆者のようなタイプの旅人にもいいかもしれません。とくに疲れた身体の筆者には、ヘルス&ビューティのまち、といったタイトルだけで惹かれてしまいます。
またイベントでは、県産の海山の幸をふんだんに使用した「麹町なだ万福岡別邸」※の旬のコース料理を堪能いただくとともに、福岡県八女市矢部村の茶農園「茶寮 千代乃園」※の八女茶の試飲体験も。標高600mの山中で有機栽培でつくられたお茶は、とても繊細で旨味を感じる逸品、なかでも煎茶の一番茶は、出汁のような旨味を味わえました。
また、「麴町なだ万 福岡別邸」内、の装飾にも使用され、福岡県大川市の伝統的な組子技術を 60 年 3 代に渡り継承する「仁田原建具製作所」※による大川組子の製作も体験させてもらいました。伝統的な組子という文化を手触りで感じられるのは、とても貴重です。組み立てたのはコースターでしたが、壁に飾ってもちょっとしたインテリアアイテムになる美しいフォルムです。
伝統的な技術、大川組子の体験。幾何学模様を簡単に仕上げていきます
釘などを使わず、ひとつひとつ組んで作る大川組子。幾何学模様が美しい
旅というのは、人生を豊かにするスパイスのようなもの。だからこそ、その旅で何を感じたいか、いつまでも心に残る思い出にしたいのか、そして誰と楽しみたいのかなど、旅人の目線に寄り添った提案はとても意味のあることです。福岡県が提案する、新しい「ふくおかおそび」は、県内の6つの観光エリアを、それぞれ存分に味わえるように設計されていました。
アフターコロナの今だからこそ、自由きままな旅にでてみませんか。
※茶寮 千代乃園
福岡県八女市矢部村、標高 400m〜600m の山の中でお茶作りを営むお茶農園。害虫が少ない地域的特徴を活かし、農薬不使用・化学肥料不使用で有機(オーガニック)栽培を行っている。国産紅茶農林水産大臣賞ほか多数受賞履歴のある、日本を代表するお茶農園のひとつ。
公式 HP:https://chiyonoen.jp/
※仁田原建具製作所
福岡県の伝統文化として、福岡県知事指定特産工芸品に指定されている大川組子。仁田原建具製作所はその技術を昇華し、繊細な装飾や曲線表現による自由な組子を生み出している。
福岡県知事賞、九州経済産業局長賞ほか多数受賞実績あり。
公式 HP:https://www.nitaharatategu.com/
※麹町なだ万 福岡別邸
東京にいながら食の都・福岡の魅力に触れることができる福岡のアンテナレストランとして
2023 年 1 月 26 日(木)にオープン。運営は、1830 年(天保元年)創業の日本を代表する老舗日本料理店「なだ万」。
公式 HP:https://www.fukuoka-bimi.com/