江戸木目込技法による雛人形の企画・製造・販売事業を展開する「雛人形ブランド 工房ひな雛」は、伝統的工芸品として認定された雛人形としては日本初となる“瀬戸焼”で製作された“入れ目”の雛人形10種を量産・販売を開始しました。本商品は、一般的な雛人形に比べて1/2程度の大きさで、伝統的工芸品でありながらも可愛らしいデザインによって、現代のライフスタイルに合うよう設計している点がポイントです。
開発の背景
伝統的工芸品はおよそ100年以上続く製法、原材料、主に手作業で製作を行なっており、工業的な製品が主流の現代においてはクリアすることが難しい基準が多くあります。伝統的工芸品として認定された雛人形は過去から脈々と続く品が多く、新たな製品はなかなか生まれない環境にありました。
そこで、“可愛らしさ”、“モダンさ”、“扱いやすさ”を実現する伝統的工芸品の新しい雛人形を製作したいという想いから、国内屈指の技術を持つ頭師とともに伝統的工芸品の基準を満たす瀬戸焼で製作した入れ目の雛人形の頭(お顔)が開発されました。
「伝統的工芸品」とは
・主として日常生活の用に供されるもの
・製造過程の主要部分が手作り
・伝統的な技術または技法により製造されるもの
・伝統的に使用されてきた原材料
・一定の地域で産地を形成
上記5つの項目を全て満たし、伝統的工芸品産業の振興に関する法律に基づく経済産業大臣の指定を受けた工芸品のことをいいます(“伝統的な技術又は技法”及び“伝統的に使用されてきた原材料”とは、およそ100年以上前から続いてきたものを指します)。
江戸木目込人形においては、伝統的工芸品として認定されるためには以下の3点が上記の伝統工芸品の前提条件を満たしていることが必要となります。
・人形の胴体(ボディ)
・人形の頭(お顔)
・人形の衣装
工房ひな雛が製造する雛人形の大部分が伝統的工芸品の基準を満たす品ですが、現代的で可愛らしく仕上げるために雛人形にはガラスの入れ目を使った頭(お顔)を採用しています。
ガラスの入れ目の頭は、製作の難易度の高さから従来石膏で製作をしており、“伝統的(およそ100年)に使用されてきた原材料”という基準に合致しませんでした。しかしながら、今回、巧みな職人の技術と研鑽により独自にその製法を確立することで、瀬戸焼で製作した入れ目の頭を実現しました。
人形の胴体
桐粉にしょうふのりを混ぜて作った桐塑(とうそ)をかま(型)に詰めて作った生地を乾燥させ、綺麗に成形したものに胡粉(貝殻を焼いて作る白い顔料)を塗り、筋彫を行います。古来から続く純天然素材の江戸木目込人形専用の胴体を製造し、使用しています。
瀬戸焼で製作した入れ目のお顔
日本で初めてガラスの入れ目を使った瀬戸焼のお顔を製作、量産を行うことで伝統的工芸品として認定。現代ではその製作の難しさや手間から製作できる職人も少なくなりましたが、日本屈指の頭師とともに研鑽を続け、瀬戸焼での製作を実現をしました。
京都で一糸一糸丁寧織られた最高品質の織物
工房ひな雛の人形の衣装は、伝統的工芸品以外も原則全て正絹を使用していることから、伝統的工芸品と同品質の衣装を身につけています。京都で一糸一糸丁寧に織られた国内最高峰のクオリティを誇る織物のみを利用しているほか、人形の手は木製、人形が持つ小道具も古来の品と同等の天然素材を使用しています。
伝統的工芸品について:https://kobohinahina.com/kodawari_06/
工房ひな雛 Webサイト:https://kobohinahina.com/
姉弟ブランド 工房 真(まこと) Webサイト:https://gogatsu.kobohinahina.com/
雛人形の工房ひな雛 / 五月人形の工房真 Instagram:https://www.instagram.com/kobo_hinahina/